脳と心
何年もしこたま飲んでた店に、行った。
彼女と、少し顔を出した。
まだ早いかもしれないが、行ってみた。
コーラを飲みながら、少し話をして出た。
懐かしさと、楽しい会話。
でもどこか芯の部分が空っぽ。
居る場所がないような感じ。
上滑りする笑い。
おそらく歪な作り笑いしかできてなかったろう。
ああ、しらふで覗くと
俺のいたところはこんな
所だったんだな。
しらふでも仲間には会えるんだな。
ただ
今までとはもう決定的になにか違うんだな。
それでも俺は酒を飲まない、死ぬまで飲まない。
大切なものがあるから。
大切な人がいるから。
それの喪失に比べれば、
魔法が解けたことなど
時間とともに追い抜いていける。
いや、追い抜いていってみせる。
さよなら、酒飲みの俺。
明日、一日を、大事に過ごそう。