hope my pony
線路の脇に
マッチの燃えカスに
飲み屋の朝に
学校の帰りに
駅のトイレの
落書きに
詰め込めるだけ詰めた
家出の準備に
春が 夏の匂いをさせて
良きものが
待っているかもしれない どこかへ
さよなら
知らない人
さよなら まだ見ぬ人
さよなら
仮の住まい
さよなら
夜警さん
さよなら
掃除やさん
さよなら
かつての ともだち
さよなら
道端の 忘れ物
懐かしくて
新しい
靴を履いて
春が 夏の匂いをさせて
良きものが
近づいていますように
血が 体の隅々まで
行き渡るように
目を閉じて
どこか遠くを 思う
まだ見たことのない
もしくは
あの時の
どこかへ
さよなら
夜警さん
さよなら
かなしみ
さよなら
明日の朝まで
少し 目を閉じる